2010年02月03日

三層な恋(3)

鏡に向いメイクを始める。逸る気持ちを抑えるようていねいに。
いつもは面倒でしないアイラインなんかも今日は引いてみながら、一本のシャーペンに目をやった。
そう、この一週間、気が付けば彼の事を考えてた・・・

昨日も「最近いい事あった?」同僚のユリに言われたっけ。
ユリは明るく前向きな女性で私のよき相談相手でもある。
彼女とお互いに励まし合いながらなんとか今の会社で働き続けている。
世間からは、女一人お気楽で勝手気ままな生活と思われがちだが、なかなかこれでも大変な毎日なのだ。
仕事も恋も年齢を重ねるにしたがい気楽にはいかないものなのだと最近特に実感している。

「何で?別になにもないよ。」とっさに答えたがユリはまるで信じてない様子。ニコニコしながら私を見つめている。
あともう少し自分だけでこの気持ちを感じていたい・・・そんな不思議な感覚だった。

たった一度会っただけ、それも言葉さえ交わしてない人。
「名前は?何をしている人だろう?」どんどん彼に興味が湧いてくる。
そんな自分に戸惑いながらも単調な日々の色付きを確かに感じていたのだった。

すっかり身支度を整え終え最後にあのシャーペンをバッグに入れた。
これは彼との唯一のつながりで自分にとってはお守りのようなものになっていた。

図書館が見える所まで来ると胸が高まるのと同時に不安もよぎる。
彼は来ているだろうか、、、話しかけたらどんな顔をするのだろうか、、、
私、変な女と思われないかしら、、、

受付の前を通り過ぎ、真っ先に閲覧室へ向った。
そして前回彼が座っていた席へ真っすぐ目を向けたのだった・・・
(つづく)

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今回は女性視点です。更新は女性!揺れ動くココロが・・・


posted by sansho花子 at 16:00| 大阪 ☀| Comment(0) | イマジンの森 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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